消費税増税法案の採決とそして離党(除名)騒ぎて感じたこと。それは「政党なんていらないんじゃないか。」ということ。

 個人個人が常に全く同じ意見を持っているわけではない。特に今回のように消費税率を上げることに対して、今あげると余計に経済が縮小するとして反対する人もいれば、現在の日本の国債発行残高のことを考えると、待ったなしの状態と考える人もいるだろう。

 けれどもそこに政治家個人が属する政党があり、政党としての方針は「増税」であるのだから、属するものはそれに従えということに対して、結局は行きつくところカネの匂いしか感じられないのだ。

 要は政党に属し、大半はカネに絡むモノで政党の恩恵を受け便宜を図っているのだから、その政党の方針に従えということであり、カネで縛っているということだ。
 
 政治に限らず、組織というものは大抵そうなるのであろう。もちろん始めは純粋に目的達成のためであろうが、組織ができ時間が経つにつれ、その中によどみが生まれる。

 もともとは個人や各集団がその小単位ではできないことを、小額のお金を出し合い集まることで組合化し、勢力を得て活動を活発化させる。1ではできなかったことを集団となることで可能にする。しかしながらいつの間にかその集団がもともとの個人や集団よりも力を持ち始める。典型的なのが農業組合だろう。

 民主党という政党に加わった者たちは、はじめは自民党に代わる日本を動かす政党として集まったのだろうが、結局は政権奪取という目標が達成されたら、その先の共通して目指すモノが無くなり、かつてのそれぞれの小集団の目的に変わっていったとも言える。本来ならばもっと早くに分裂してもよかったのだろうが、そこには多大なカネが集まる集金システムが出来上がっており、その奪い合い、あるいは美味い汁を吸うことのためにこれまで一緒にいたとも言える。

 ところで現在のところあまりカネと結びついていない組織にNPOがある。非営利組織としてあるが、そこに属する者の中にはもちろん給与をもらう職員もいるが、基本的に属する会員(社員)はボランティアであり、何故そこに属しボランティアをするかというと、その組織の使命に共感したからである。

 NPOのその存在使命とは、今そこにある社会的課題の解決を図ることであり、その課題解決に向かって活動を行おうとする。そしてその課題に対する解決(方法)に共感を持つものが集まり組織を形成する。

 NPOの場合その使命に共感することがなければ、参加しなければよいだけであり、また例え参加していたとしても、その使命に魅力を感じなければ、去ればよいだけである。つまりその使命への共感度によって自分がどこまで参加し、貢献するかを自分自身で決める。

 そして究極的にはNPOはその課題解決という使命を果たしたならば、解散しても構いはしない。

 政党だって本来それでいいのではないか。議員はそれぞれ国家から報酬をもらっているのであり、その政党の使命に共感するからそこに属する。そしてその共感がなくなればそこを去る。それだけのことではないか。

 本来政治家とはその個人の問題意識、行動に有権者が共感し、票を投じ、そして当選した者の集まりである。それならば本来はその票を投じた者の意見を聴く、あるいは支持者に自分の行動の説明責任があるはずだ。けれども今の政治家のほとんどは選挙前に有権者に向くが、あとは政党に向いている。

 本当に日本の未来にとって必要なことは何なのだろう。持続可能な未来のために、そして子供たちの明るい未来のために必要な事を自分の頭で考え、訴え、行動する。そしてそれに共感するものが集まり、その課題解決のために共に行動する。必要に応じて集まり、組織化する。そして課題解決されればその組織はいったん解散する。

 政党もそれでいいのではないか。特定のモノの指示を受けたり、便宜を図ったり、あるいは自らの保身を図るための組織はもういらない。無くていい。政党の在り方再考の時期だ。でなければ日本の政治は崩壊していく一方であり、再生することはないだろう。



 とにかく日本が立ち直るために自ら考え、行動していくこと。僕はやっぱそれをやっていく。政党に期待することなどしない。僕ひとりのちっぽけな存在であろうと、地球を思う気持ちは人一倍大きいと思うから、僕なりの方法でやっていく。楽しく、かつ責任持ちながらやっていく。それが一番だ。