あまり大きな声で言えないのだが、僕は一応某国立大学経済学部出身。最近人から何学部?って聞かれた時に「経済学部です」と答えることが恥ずかしい。

 なぜならその「経済」こそが日本をおかしくした主犯だからである。

 かつては何学部?って聞かれた時に、「経済学部です。」と答えると、「今最もトレンディな学部ね。」などと言われていたのだが、今では「あ、そう…。」と終わってしまう。あるいはなんだか蔑まれるような…そんな気がするのである。

 本来日本の経済(成長)はバブル経済崩壊と共に終わりを迎えていた。そして本当は終わりと共に新しい道を探るべきだった。けれどもその後も経済(成長)にこだわり続け、その結果がこの20年のあり様である。

 現実の社会状況と実施される政策は乖離する一方。社会はどんどん悪化、国の借金は膨らむ一方。そして未来の利益までも先取りするまでになってしまい、環境の破壊を含め子供たちの将来までもが不安視されるまでとなってしまった。

 そのような状況にもかかわらず未だに経済成長を掲げ、ばら撒き政策という最後の悪あがきをしているのが現状である。

 そんな状況の中で現在最後の本当に経済が果たす役割の時が来ている。その役割とは「経済至上主義」を終わらせることである。

 先にも書いたが経済至上主義はバブルの崩壊とともにもうとっくに終わっているのだが、社会の概念、特に権力保持者の中に経済第一という概念が今もこびり付いており、メディアもそれに追随し、それ以外が見えないのが現状である。

 経済とは人間が生きていく上での“One of them(手段のひとつ)”でしかないこと。ワンオブゼムとしても人間が豊かに生活していけるようになることを実感させることが現在の経済の役割である。すなわち経済(の役割)をいかに徐々に小さくしていくかということが現在の経済に求められていることである。

 別の言い方をすれば、お金の役割を小さくすること。お金だけで社会が成り立っているわけではないことの実感を大きくしていくことである。

 しかしいきなり経済を終わらせてしまうと、そこには混乱が生じてしまう。それにその占める大きさが問題であって、「経済」はなくてはならないものでもある。それ故に経済に求められるのは、徐々にその存在を小さくしていくことである。けれども今行っている政策はある日「いきなり終わらせる」政策に近い。いわゆるハードランディング。

 おそらくこのことは「経済」だけでは難しいだろう。そこで必要となって来るのが他分野との連携である。社会学、生物学、哲学、宗教学さまざまな分野との連携である。

 政府が今行うべきことはここにある。すなわちさまざまな分野を連携させ、いかに経済の比重を小さくさせるか。比重を小さくさせてながら幸福度を上昇させていくか。その連携を図るのが政府の役割であり、リーダーの行うべきことである。

 「金融緩和」「経済成長」「原発売り込み」「原発再稼働」「TPP」なんて言ってる場合ではないのだ!

 これまでの(拡大)経済の手法とは人間の貪欲と嫉妬心をあおり、いかにモノやサービス等を消費させるかということであった。けれどもその終焉は今や明らかである。

 これからの経済学はいかに最小限の消費でもって、最大限の満足を得るかということである。けれどもこれまでの経済に縛られるならばこれを行うのは不可能である。そこで必要なのは他分野との連携である。

 知足

 これからの時代に必要なのは「足るを知る」ということである。人間はこの「知足」を学ぶ必要がある。それはこれまでの(経済)成長政策とは正反対のものである。そのためさまざまな分野が連携し、ひとつの目標を目指すことが必要である。

 科学の発展は人間に物質的豊かさをもたらせた。しかしそれは同時に地球の破壊にもつながった。これからの科学は物資的豊かさではなく、最小限の消費で豊かさをえるものに変えていかなければならない。「知足」を促す科学そんなものがあってもいい。

 あらゆる分野が連携し、経済へのウエイトを減らしていく。経済学者自らがそれを勧めていくぐらいの気概が欲しいものだ。

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