先日新聞をめくると「アベノミクス 恩恵を受けるのは勝ち組企業のみ 大工場閉鎖相次ぐ地方」とあった。地方にある大手企業の工場が相次いで閉鎖されているというニュース。そしてそれだけの(解雇される)人を受け入れるだけの職が地方にはないという…。なかにはそこに就職できたので、引っ越しして家まで購入、ローン支払い中という人もいるとのこと…。

 そういえば最近のニュースで僕の住んでいる自治体でも何度か大手企業の工場の閉鎖というニュースが流れていたな…。従業員は別の工場に移動させるなんて言ってたけれど、実際どれだけの人が移動できるのか?結局は実質解雇に近いのではないかなと思うのだけど…。

 国民みんなで負担するはずの東日本大震災の増税分が大企業には免除(減税)されることとなり、更には消費税増税で輸出分の還元効果を受け、様々な優遇を受ける存在大企業。挙句の果てには解雇特区などという呆れるような構想までもがさ、それを真面目に語るポリティシャン。

 結局常に犠牲になるのは「ヒト」。企業に雇用され、企業の都合に合わせて働き、企業に献身しているにも関わらず切り捨てられる…。今ではリストラという言葉を見聞きしてもあまりに当たり前となり、誰も驚かなくなってしまった。いつの間にか「企業>人間」となってしまった。

 そう(大)企業に雇用されるということは時間の切り売りのようなもので、「一週間のうちのここからここまでを企業が自由にあなたを縛ります。そしてこちらの都合に合わせて利用させてもらいます。」というようなものなのだ。

 例えばかつては数名で1台の車を作り上げるという生産労働だったものが、企業の効率化という言葉でもって、分業化され、単純労働に近い仕事を押し付けられる。そして出来上がった製品は壊れたり、一定期間使われたら交換されることを前提としたほとんどが消耗品のようなもの。現在ではただでさえある意味企業の交換可能な部品(歯車)とされている「ヒト」が、解雇特区ができれば「人間」はホントに使い捨ての消耗品となってしまう。そのうち“100均ショップ”で人間までもが売りに出されるのでは???

 こんな状況の中で、あなたはいつまでもそれをよしとしていいの?このまま~企業>人間の生活=あなたの人生~でいいの?

 かつて多くの人は自営や農業に携わり、自分自身で日々を管理し、仕事、家庭そして地域(公)に時間を都合に合わせてあてていた。それが今では誰もが大学に行き、企業に雇用され、企業に身売りするようになってしまった。

 余談ながら、正直大学で習ったこと(経済学)など、社会に出て少しも使っていない。そして人間にとって必要な能力とは、社会の中でぶつかった問題を乗り越えていく能力であり、それは社会の中でしか学べない。そして社会の中でそれらを乗り越えていくために多くの学問がある。

 現代社会では人々はサラリーマン化し、分業形態を受け入れることにより、その作業をこなせば安定した収入が得られるようになった。今では家の中には大画面のテレビ、ブルーレイディスク、エアコン、PCが当たり前のようにあり、車も複数台所有。うち1台は1ボックスカーあるいは200万円以上するものが当たり前に乗られるようになった。更には外食も当たり前となった。

 ハテハテ、モノに囲まれた生活。そして消費するための生活。それが理想の姿なのだろうか?

 本来人生とは自分自身が(あるいは時に共同で)創っていくもの。けれども現在多くは企業から提示されたモノあるいは価値を購入し、それらを集めることによって一時的な満足を得ているだけ。自分自身で創りあげる人生ではなく、企業の命令に従い、企業が提供する既製品を購入し、すべて企業から提供されたもので成り立っている人生。消費活動の積み重ねによって成り立っている。個人として見ればそれを個性と呼んでいる。

 ホントにそれでいいの?~そろそろ消費の人生ではなく生産的な人生にチェンジするのもいいのでは?

 生産的人生とは試行錯誤、時に失敗を繰り返し、一歩一歩の(時間のかかる)世界。いわば自分自身で生み出していく人生。けれどもそれこそが創造過程=プロセスであり、その先に創造の世界がある。そしてそこにはあなたのオリジナルな人生がある。

 そしてそこには本物の21世紀が待っている。

 けれどももし雇用され働くならば、あなたが人生を捧げるだけの価値ある仕事ができるところを選ぶべき。もしくはあなたの能力を高め、次のステップへ移ることのできる仕事を選ぶべき。有名だけどただ単にお金と引き換えに使われる(利用される)仕事はいかがなもの…。少なくとも会社も、企業も「ヒト」を「ヒト」として尊重してくれる場所で働くべき。マスメディア、パンフレットなど信じちゃいけない。自分の目で見て判断するしかない。そしてまだまだそのような「働く」意味をなす企業もあることも確かなこと。

 人生とは好きなこと探し。わずか数パーセントの人のみが(お金という)マインドコントロールされた富を独占する時代。そして権力者たちはますますそれを加速させようとしている。そんな時代だからこそその操作され真実と思わされている世界~いわば権力者たちが作り出したバーチャルワールド~から抜け出し、自分自身が創造する本当の世界に飛び出してみる必要があるんじゃないか。

 振り返れば自分自身が思った通りの世界が展開されているのが実社会。集合意識と個人意識が織りなし展開されている。直接的な身の回りでは個人の意識が生み出していることが実社会に現れそれを経験しているのが実情。だから権力者たちのバーチャルワールドから脱出するには、まずは個人の意識を変えていくしかない。ではどのように変えるか。それは、

 「好きなことをする!」って宣言すること。

 さあ、あなたはこのまま雇われ続けますか?それとも21世紀そして人生のクリエイターとなりますか?


ホームページ「らいふあーと~僕らは地球のお世話係~」もよろしくお願いします。