世界的エコロジストであるサティシュ・クマールは僕にとって師匠のような存在。彼の生き方や考え方、そして人間のあるべき姿等に関する思想は僕の考え方にピッタリ。だから僕が今一番影響を受けている人物といえば彼以外にいない。

 その彼の思想を説いた映画(DVD)「サティシュ・クマールの今ここにある未来」の上映会をすることとなった。ずっとこの映画の上映会がやりたくてこれまでに何人かに話を持ち掛けたりしたのだけど、いつも何故か(?)消滅…。why?それがひょんなことからコワーキングスペース(※1)で映画会開催の話が出て、トントン拍子で話が進んでいった。
 
 僕がサティシュ・クマールを知ったのは3年ぐらい前。エハン・ディラヴィが制作した映画「アースピルグリム~地球巡礼~」の中に彼が出演していたのがきっかけ。この映画はエハン・ディラヴィが考えるこれからの人間の在り方~幼虫から蛹となり、そして蝶となる時代がやって来た~を説いたもので、何名かの思想家や科学者等が登場し、それぞれの意見や説を述べているのだが、その中のひとりにサティシュがおり、人間の在り方、エコロジーに関する考え方を説いていた。

 それがきっかけでサティシュに興味を持ち、彼の本を読み漁っていた時に、友人からのメールでエコロジーに関する映画の上映会があることを教えてもらい、よく見ればまさかのサティシュ。そしてその上映会こそ「サティシュ・クマールの今ここに―」だった。このシンクロニシティ的な出会い、今思えば偶然というよりも必然だ。

映画を見た後、すぐにそのDVDブックを取り寄せ、繰り返し見ること十数回。彼の思想のどれもが僕の理想とするものであり、「人間こうあらなきゃいかん。」とひとつ一つがシンクロしており、驚くとともに感動し、大きく頷いていた。そしてこれは是非ともみんなにも見てもらいたいと思った。

それから2年(?)の月日が流れ、遂にその日がやって来た。思えば長い道のりだった…。今回少人数の映画会とし、飲み物を飲みながら、みかん(お菓子)を食べながら見てもらい、そして上映会の後に映画を見ての感想を述べ合うシェアリングタイムも設け、より効果的になるようにもした。コワーキングスペースのオーナーがFacebookで告知してくれ、更にはチラシも作成してくれたので、それを数か所に配布し準備は万端。これで十数名来てくれれば言うことなし!

 そして当日。参加者12名。オーナーと僕を含め14名。多すぎもせず、少なすぎもせずちょうどいい加減の人数。

 大学生A
コワーキングスペースへ行くと、ちょうど大学生のような若者が入っていくところだった。彼は今日コ・ワーキングスペースというものを見学に来たそうだ。オーナーと話をしているうちに、映画会の話となり、ついつい彼ものせられ参加することとなった。そして彼と話してみると彼は農学部の学生で、なんと僕が今通っている大学の社会人学級の先生のゼミ生だった。彼は自然農法をはじめこの分野にも興味を持っており、映画の後とても喜んでくれた。

 社会人B
 本屋さんにて、サティシュ・クマールの本を買い、レジで支払いをしていた時、ふと横を見るとそこに「サティシュ・クマールの今ここにある未来 上映会」のチラシを見つけた。チラシを見ると上映会は今日。時計を見ると18時50分。映画開始まで10分。彼女はそのチラシをとり急いでコ・ワーキングスペースに電話をかけ、「今から行ってもいいですか?」。もちろん「ぜひいらしてください。」。彼女は会場を見つけるのに苦労しながらもやって来た。

他にも仕事を辞めることとし、辞めた後どうしようと考えている最中の人もいたりして、様々な偶然が重なった。いや、偶然かそれともシンクロニシティか、引き寄せ、引き寄せられたか。いずれにしろ面白い。映画の後のシェアリングも4,5人のグループとなりみんな結構盛り上がった。もし一人でもこの映画に感銘を受け、多大なる影響を与えることができたならば、それに勝るものはない。

 準備に苦労はするし、利益が出ることもないけれど、いろんなこと起こるからやめられない。小さくてもいい。コツコツと!そして地球を大切に思ってくれる人が増えるならば…。

最後に余談となるけれど、映画会の前々日の夜寝る前に軽くおなかが痛くなった。どうしたのだろうと思いつつ布団に入り寝たのだが、夜中に目が覚めるとなんだか無茶苦茶寒かった。大寒気団が南下してきたかと思い、そばにおいてあった布団を被ったのだが、とりあえずトイレに行こうとしたら体がフラフラで歩けなかった。厠のあと体温計を探して熱を測ったら37度3分。それから体の節々がどんどん痛くなり、おなかもますます痛くなってきた。食中毒?それでも翌日は映画会と思えば…、一晩寝て気合と根性で復活!

いや~映画ってホントにいいものですね。

 

(※1)コワーキング(Coworking)とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルを指す。一般的なオフィス環境とは異なり、コワーキングを行う人々は同一の団体には雇われていないことが多い。通常、在宅勤務を行う専門職従事者や起業家、フリーランス、出張が多い職に就く者など、比較的孤立した環境で働くことになる人が興味を持つことが多い。
(ウィキペディアより)




らいふあーと21~僕らは地球のお世話係~