12月に第1回3日間(80時間)断食生活を送り、1月に第2回3日間(72時間)断食生活を実施した。断食の間は基本として水分(お茶)のみの摂取。ただ仕事上訪問先で出されたコーヒーは飲んだ。けれどもノンシュガー。お茶菓子には手を付けず。2回目はフリスクを時々口にした。)お陰で76キロあった体重が70キロまで減少した。

 そもそもそれをするきっかけとなったのは、ここ1,2年血圧が上140前後・下90代で少し高い状況だったのだが、この最近更に上昇し、150代/100代が常時となり、時に後頭部に痛みを感じ、イライラした時には更なる上昇で頭が痛い上に、ボ~ッとするような状況となり寝込まざるを得ない日が続き、こりゃこの先長くないと思ったからである。

 これまでの人生でいろいろな経験をし、豊かな人生を送ったと思うので、ポックリいくならいつ逝っても構わないとは思うのだけど、もういくつかやり残したこともあるし、それに爺ちゃん・婆ちゃんより先に逝ってはまずいと思い、治そうと思った。

 さて治す〈血圧を下げる〉に当たりまず思ったのが「薬は飲みたくない」ということ。ネットで調べると薬を飲み始めるとずっと飲み続けなければならないと書いてあり、ケミカルを飲み続けるなんて嫌だと思い、できればなるべく自然のものを用い、自然治癒力でもって治したいと考え、血圧を下げるお茶を飲むとか、本来の(ミネラルをたくさん含んだ)自然塩は血圧を下げる効果があるのでそれを使うとか、タマネギ、発酵パワーetcで…、などいろいろと考えて、たどり着いたのが徹底的なデトックスをするということであり、3日間断食という手段である。

 ところで1回目と2回目の断食生活の間に1冊の本を読んだ。野口法蔵、辻信一の「自力・他力のしあわせ論」(七つ森書館)という本なのだが、その中に次のように書かれていた。

 「ぼくはいつも現代世界の本質は過剰だと思います。あらゆる意味での過剰、モノの過剰、思考の過剰、行うことの過剰、食べ物の過剰、お金の過剰…。病気の最大の原因は食べ過ぎではないかと思うくらいです。」

 「世界の食糧問題も大きな問題です。大量に食べるために、大量に作る。すると、質を落とした食べ物を作り続けていくことになりますね。質の悪い食べ物を食べ続けていくと、体は太って、悪い考えしか出てこないような頭になっていきます。社会自体も悪くなります。小食にして、いいものを生産し、いいものを食べて、共同社会を作っていかないと未来はありません。」

 更に最近読み返そうとしている本、野口丈夫著「農業の常識は自然界の非常識」(三五館)の中に、次の一文を発見した。

 「鶏がもっとも免疫を克ち取りやすい時期は、人間でいえば5歳前後、鶏では生後35~40日齢です。このタイミングで、あえて病気にかかりやすい状況をつくります。病気にかかりやすくするには、その少し前から過食をさせるのです。」

 これらをまとめてピンときた。現代社会の病気の原因の一端は「食べすぎ」である。ましてやそれが添加物だらけのものだとしたら…。かつては成人病と言われ大人特有の病気とされていたものが、段々と子供にもよく見られるようになってきたので、生活習慣病と呼ばれるようになってきた。その原因が質の悪いもの(=添加物だらけのもの)を食べすぎているということに原因があるとしたら…。

 僕のこの高血圧の原因も「食べ物」、そして「食べ過ぎ」にあるに違いない。根本の原因を取り除かずして、末端のところをいくら対処したとしても、それでは意味がない。それならばやはり食生活を改善するしかない。

 食生活を改善するとともに必要なことは、これまで随分と体に悪いものを取り込み、それらが蓄積されているだろうから、それらを除去すること、つまりデトックス(解毒)することである。

 さて3日間の断食×2回実施し、ある程度血圧が下がった。運動も再びできるようになった。一時期水泳の後は116/66で完璧だと思った。しかし血圧が下がったと同時にまた食べ始め、それと共に血圧が再び上昇した。食べるという行為はなかなかやめられない。ましてやチョコレートなどの甘いもの、そして煎餅などの塩辛いもの、どれも僕の心を弱らせ、そして負けてしまう。気がつけばボリボリ食べまくり、そして血圧が高くなる。そこでまた断食して、また食べて…のまるでイタチごっこ。そんなものがない世界に行きたい!(でもそれも考え物だな…。)

 健康を保つ秘訣、それは粗食であり続けること。地産池消で、旬のものを食べること。間食をなくし、甘いもの(白砂糖)を控えること。分かっちゃいるけどやめられない。現代日本には食べ物が溢れて誘惑し続ける。そしてそこには添加物もいっぱい入っていて…。意識が折れる。

 いけない。心を強くせねば!

 われ思う、「ごちそうとは毒である。」「ファストフードは毒そのものである。」「ジャンクフードは時限爆弾である。」

 若杉の婆ちゃんは言う、「でも、これだけは言っておきたい。今日食べて、今日よくなるものではありません。長い時間をかけて狂わせた体調を好転させるには、長い時間がかかります。体の調子をゆっくりと整えていいリズムができるまでの時間、気長に一汁一菜の生活を続けることが、何よりの健康の秘訣だって、覚えておいて。」(若杉智子 著「『一汁一菜』食養生活」主婦と生活社)」

 健康であることが何よりです。気長に取り組むしかない。




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