僕たちは3次元の物質レベルで魂が肉体と言うボディをまとった世界の中で生きている。この3次元の特徴は物質レベルと言うこともあるが、もうひとつ時間の流れが直線的であるということである。そのため僕らはこの肉体を身に着けている間は、過去に戻ることはできない。

けれども僕たちの実際の生活を見てみると、体は現実の今の世界にありながらも、心(意識)は過去のことを振り返っていることが多い。「昨日何食べた。」「昨夜○○のテレビ見た。」「あれするんじゃなかったな。」など、過去のことをいかに語るかということに多くの時間を費やしており、ひたすら過去の出来事を思い出し取り戻そうとしている。けれどもそれはあたかも自分のしっぽを追いかけてクルクル廻っているようなものだ。

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直線的時間の中では過ぎ去った時間を取り戻すことはできない。実際のところ僕たちは1秒前の過去さえも取り戻すことはできない。けれども1秒前の出来事をやり直すことはできる。ただしそれは未来においてである。

直線的時間の流れの中で、これから訪れる時間、つまり未来は未確定である。時間が迫れば迫るほどその選択肢は少なくなるが、そこではどのような選択も可能である。無限の選択肢があるといってもいい。そしてどのような未来を選択するかはあなた次第である。更に言うならば、それを決めるのは「今」のあなたであり、その出発点は「今」である。

なぜなら現実としてあるのは「今」だけであり、直線的時間とは「今」の連続でできているからである。今が過ぎれば過去。そしてこれから訪れる今(今のその先)が未来であり、「今」の連続で未来に向かうのである。


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かつて座禅修行をするために禅寺に籠ったことがあるのだが、ある時老師から「歩く時にはただ歩くだけに集中しなさい。そしたら自ずと目的地に着いている。」と言われた。最初それならどこに行くのか分からないではないかと思ったのだが、日夜座禅修行に徹していると、ある時歩くだけになっている自分がいて、きちんと目的の場所についている自分がいた。それを体感し、初めて老師の言われたことに納得した。

パム・グラウト著「
こうして思考は現実になる」(サンマーク出版)によると、顕在意識の役割とは問題を見つけることと、目標を設定することの二つだけだそうだ。もしかすると老師は歩く間の余計な思考を取り除き、今に集中することを言っていたのかもしれない。


過去を思い出すこと、未来を思うこと、それはほぼすべて顕在意識による。時に
潜在意識から沸き起こる表面上の顕在意識から消え去った記憶がよみがえることもあるが、大抵の場合人は顕在意識の作用によって心を迷わせ、右往左往する。そして再び過去に戻ることはできないにも関わらず、そこに縛られてしまい、自分自身に制限をかけてしまう。


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では過去とは何なのか?そして何故僕たちは過去を振り返るのか?


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僕たちが過去を振り返るのは「過去から学び、未来に活かす」ためである。僕たちに存在するのは今しかなく、そして今の一歩先が未来であり、それはやがて訪れてくるであろう時である。このやがて訪れてくるであろう時をよりよいものとするためにあるのが過去であり、その出発点が「今」なのである。

もし僕たちが過去の出来事を修正し取り戻すとすれば、それは今そして未来の関係を創りだすことである。過去のものや出来事を取り戻そうとするのではなく、過去から学び今現在の自分自身を見つめ、そこから未来の関係(新しいつながり)を創造することである。つまり新しいものに生まれ変わるということである。

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問題解決の方法のひとつとして、ずっと先の未来をイメージし、そこから今解決すべき目先の答えを見つけていくバックキャスチングと呼ばれる方法がある。これを応用すれば顕在意識で過去から学び(問題を見つけること)、未来の姿をイメージし(目標の設定)、そしてあとは今に集中していくこととなる。

「今」と言う時は一番強いエネルギーの高い場所。そしてここに集中することが未来を創りだす源となる。そしてどのような未来を引き寄せるかはあなた次第であり、その選択肢は無限である。

過去は変えられない。けれども、未来は変えられる。そしてその未来はいかようにもなる。

だから今に集中しましょう。今この時を愛しましょう。そしたら僕たちは最適の未来を手にすることができる!



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参考:パム・グラウト著「こうして思考は現実になる」(サンマーク出版)
    はせくら みゆき著「カルマからの卒業」(ヒカルランド)





らいふあーと21~僕らは地球のお世話係~