以前にもお伝えしたかもしれませんが、今年(平成28年)は60年に1度のお遍路さんの当たり年だそうです!何でも逆打ちすると通常の4倍の後利益MAXになるとか…。みなさんご利益をいただけるといいですねぇ~。今年はお遍路さん賑やかです!

そのお遍路さんの開祖である弘法大師空海さんは(日本)密教を完成させた人であり、日本史上、いえ世界史所においてもまれにみる天才です。更にその密教界では現世利益は否定されていません。現世利益もよしとします。眼耳鼻舌身意すべて聖なりとしています。なんたって僕たちの今世の目的の一つは幸せになるということですし…。

さて、先日とある人から(経営者のグループの)お遍路の案内をしてもらえないかという打診がありました。

結局その話は流れてしまったのですが、その際その経営者の方にひとつお伝えしたことがあります。それは多くの人が言われることですが、「歩き遍路が一番利益が多い」ということへの僕なりの意見です。

僕の経験から、確かに歩き遍路はそれだけ時間と体力を使ってお参りするので、お接待を受けたり、いろいろな人に会ったりして、より多くのものを受け取ると思います。けれども車やバスで回ろうと、バイク・自転車で回ろうと、歩いて回ろうと、お遍路する人みんなに共通の利益が与えられます。

それは「お参りできてありがたい。」と思えることです。

歩いて四国を廻った時いろいろなお遍路さんと出会いました。50回以上廻っている人もいれば、エンドレスで歩いて廻り続けている人もいます。あるいは高齢で階段を上ることが難しく、下から拝むという人もいますし、同じく高齢者で階段でこけても上がろうとする人もいます。

何故この人たちはそうまでしても廻るのだろうとずっと考えていました。中には商売がうまくいくよう利益目的の方もいるでしょうし、病気を治したい、死への準備、あるいは自分探しなどひとり一人それぞれに理由があるのだと思います。けれども僕が最終的に見いだしたのは、先に書いた「お参りできて有難い」ということです。これは歩き遍路の最後の方に僕自身の中に生じた心であり、そのことを確信しました。

「お参りできて有難い。」

そう思えることがお遍路さんみんなに与えられる共通利益であり、何よりものご利益です。(中にはそう思えない方もいるかもしれませんが…、その方はもしかすると欲の皮が厚すぎるのかも…。それもまた良しですが…。)

ということをその方に伝えしました。

けれども今思うと更にもっとよいのが、お遍路参りを通じて日常生活を感謝して生きられるようになることです。お遍路経験での感謝が日常生活に活かされるようになればとても素晴らしいと思います。更に更にそれを突き詰めれば「今ここに生きていることに感謝して生きていく」ということになるのでしょう。

今この瞬間瞬間を感謝しながら生きていく。

こうなるとご利益超マッハ!僕もそうなりたい…。そんな人生が送れると素晴しいと思うのです。

実は最近すっかりお遍路経験がはげ落ちてしまった僕…。あの頃を思い出し、もう一度心を立て直さなければと思っているところです。そしていつかまた感謝のお遍路旅をしたいと思うのです。

只今修行の真っ最中です!

感謝

(当時のお遍路日記はこちら



らいふあーと21~僕らは地球のお世話係~