現在の日本が少子化にあることは周知の事実です。今やあちこちで小中学校が閉校となり、その後の使途をどうするかなどが話題となっていますし、毎年女性の出生率が大きく取り上げられ、コンマ何ポイント上がった下がったのと騒がれています。

 

けれどもTVコマーシャルでは塾の宣伝がいくつも流され、新聞に挟まれた広告には塾のものがたくさんあります。私が住む地域は新たな住宅が建設されているためでしょうか塾が次々とオープンしており、子供の数は減っているはずなのに一体どうなっているのだろうと不思議に思うのです。

 

実のところ子供の数は減少しているにも関わらず、学習塾の数は微増しているそうです。というのも少子化で1家族当たりの子供の数は減っているものの、子供一人当たりにかける教育費は増加しており、このところ中高一貫校が人気となっていることもあり、塾に通う子供が増えているようです。

 
べ勉強子供

しかしそれにしても思うのは、今の子供たちは小学校の時から英語を学ばなければならなくなり、更にIT教育も必要とされ、その上で従来の国語、数学(算数)、社会に科学(理科)と学ばなければならず、学ばなければならないことが増える一方で大変だと思わざるを得ません。そのとばっちりなのでしょうか音楽や芸術の時間が削減されているようです。私にとってはこちらの方こそが大切ではないかと思え、現在の教育に疑問が増すばかりです。

 

こうして子供たちは学校で、学習塾で詰め込まれ、勉強スケジュールに追われ、一方でネット社会の中で溢れんばかりの情報に触れ、またその情報がお金目当てのゴシップだらけであったり、流行を煽りたてるものであったりし、更に子供同士、親社会の人間関係が加わりと、今や子供たちはストレスいっぱい状態にあり、悲鳴を上げて当然だと思うのです。それ故に不登校が増えることは少しもおかしくはないと思うのです。

 

きょ教室

さて、子供たちの状況は一旦置いておき、今社会で輝いている人ってどのような人たちでしょうか? 将棋の最年少プロである藤井聡太さん、スケートの羽生結弦さん、野球の大谷翔平さんなど、好きなことにうちこめている人ではないかと思うのです。今あげたのは勝負の世界の人ばかりとなってしまいましたが、部活に打ち込む高校生、世界の山を制覇することにかける登山家、過疎地域を元気にしようと地域おこしする人など、自分が好きなこと、やりたいことに打ち込んでいる人こそが実力をつけ進化していき、輝いていると思うのです。彼らは辛いことにあったり、壁にぶつかったとしても好きなことが故にそれを乗り越えていくことができます。そして乗り越えた時にはその輝きを増していきます。

 

そこで私は思うのです。今の6.3.3の詰め込むばかりの学校教育をやめ、学校を好きなこと探しの場所にすべきではないかと。そして好きなことを見つけてそれに打ち込み、そこから必要な勉強(学問)を学んでいくこと、幅を広げていくことこそ必要だと思うのです。


す好きなこと探し
 

そこで子供たちに教えるべきことは、ベーシックスクールとして、

・読み書きができること

・足し算・引き算・掛け算・割り算ができること

・芸術(感性)

・体育(チームビルディング)

・農業(自然)

IT科学(ネットの使い方、自然科学)

・体験(実習)活動

・歴史(人類史)

ぐらいでよいのではないかと思うのです。

 

それともうひとつ教えるべきことは、人間(人生)の根底として、

・人生は何度でもやり直せること~Try&Errorの繰り返し

・人間は一生発達し、進化していくこと

・心の充足、豊かさを求めること

・生命(の尊さと神秘性)に関すること

これらをしっかりと身につけることが大切だと思うのです。

 

そしてあとはいつでも学び直しができるよう、いつでも必要な学び(学問)が受けられるように(生涯)学校を整え、そして暮らしていくことができるような制度を整えることが必要だと思うのです。

 
キャンパス

現在のシステムは一定の教育を決まった期間に子供たちに与え、それでもって職業選択をしていく、そしてサラリーマンを生み出し、そのシステムの上位にあるものが官僚となりはするものの、どちらにしろシステムに従順に従う国民をつくりだすものでしかないと思うのです。

 

しかしながらこの国を司ってきた政治も官僚制も崩れ去ろうとしている今、そしてIT技術の進化により大企業・大組織ほど脆くなっている今、すなわち既存の秩序や体制が壊れようとしている今こそ子供たちが未来を創造できる新しい仕組み作りを構想しておく必要があるのではないかと思うのです。

 

 

 

らいふあーと21~僕らは地球のお世話係~